松尾芭蕉の全句 (987句)
俳句α(2008.12-09.01)
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冬の句 (全200句)
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節季候(せききぞろ)を雀の笑ふ出立(でたち)かな  深川
元禄5年(1692)
旅寝して見しやうき世の煤(すす)払ひ  笈の小文
貞享4年(1687)
これや世の煤にそまらぬ古盒子(ふるごうし)  俳諧勧進牒
元禄2年(1689)
煤掃きは杉の木の間の嵐かな  をのが光
元禄3年(1690)
煤掃きは己(おの)棚釣る大工かな  すみだはら
元禄6年(1693)
暮れ暮れて餅を木魂(こだま)の侘び寝かな
天和2年歳旦帳 延宝9・天和元年(1681)
有明も三十日に近し餅の音  真蹟自画賛
元禄6年(1693)
半日は神を友にや年忘れ  俳諧八重桜集
元禄3年(1690)
人に家を買はせて我は年忘れ  猿蓑
元禄3年(1690)
魚鳥の心は知らず年忘れ  流川集
元禄4年(1691)
せつかれて年忘れする機嫌かな  芭蕉庵小文庫
元禄5年(1692)
須磨の浦の年取るものや柴一把(いちわ)  茶のさうし
年次未詳
年の市線香買ひに出(いで)ばやな  続虚栗
貞享3年(1686)
海暮れて鴨の声ほのかに白し  野ざらし紀行
天和4・貞享元年(1684)
毛衣に包みてぬくし鴨の足  続猿蓑
元禄6年(1693)
星崎の闇を見よとや啼く千鳥  笈の小文
貞享4年(1687)
千鳥立ち更け行く初夜の比叡おろし  伊賀産湯
元禄3年(1690)
河豚(ふく)釣らん李陵(りりょう)七里の浪の音  桜下文集
天和4・貞享元年(1684)
遊び来ぬ河豚釣りかねて七里迄  皺筥物語
天和4・貞享元年(1684)
曙や白魚白きこと一寸  野ざらし紀行
天和4・貞享元年(1684)
生きながら一つに氷る海鼠(なまこ)かな  続別座敷
元禄6年(1693)
鷹一つ見付けてうれし伊良湖崎  笈の小文
貞享4年(1687)
伊良古崎似る物もなし鷹の声  真蹟懐紙
貞享4年(1687)
夢よりも現(うつつ)の鷹ぞ頼母(たのも)しき  鵲尾冠
貞享4年(1687)
鷹の目も今や暮れぬと鳴く鶉(うずら)  真蹟懐紙
元禄4年(1691)
塩にしてもいざことづてん都鳥  江戸十歌仙
延宝6年(1678)
さしこもる葎(むぐら)の友か冬菜売り  ゆきまるけ
貞享5・元禄元年(1688)
宮人よ我が名を散らせ落葉川  笈日記
天和4・貞享元年(1684)
百歳(ももとせ)の気色(けしき)を庭の落葉かな  真蹟画賛写
元禄4年(1691)
留主の間に荒れたる神の落葉かな  芭蕉庵小文庫
元禄4年(1691)
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