松尾芭蕉の全句 (987句)
俳句α(2008.12-09.01)
新年
春の句 (全214句)
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蝙蝠(こうもり)も出でよ浮世の華に鳥  西華集
元禄年間(1688-1704)
宇知(うち)山や外様(とざま)知らずの花盛り  大和順礼
寛文10年(1670)
花盛り山は日ごろの朝ぼらけ  芭蕉庵小文庫
貞享5・元禄元年(1688)
観音の甍(いらか)見やりつ花の雲  真蹟懐紙
貞享3年(1686)
花の雲鐘は上野か浅草か  続虚栗
貞享4年(1687)
鶴の毛の黒き衣や花の雲  芭蕉句選拾遺
元禄6年(1693)
蝶鳥のうはつきたつや花の雲  やどりの松
年次不詳
先ず知るや宜竹(ぎちく)が竹に花の雪  六百番俳諧発句合
延宝5年(1677)
命二つの中に生きたる桜かな  野ざらし紀行
貞享2年(1685)
(こう)の巣に嵐の外のさくらかな  蕉尾琴
貞享4年(1687)
さまざまの事思ひ出す桜かな  笈の小文
貞享5・元禄元年(1688)
吉野にて桜見せうぞ檜の木笠  笈の小文
貞享5・元禄元年(1688)
扇にて酒汲む影や散る桜  笈の小文
貞享5・元禄元年(1688)
声よくは歌はうものを桜散る  すなつばめ
貞享5・元禄元年(1688)
木のもとに汁も膾(なます)も桜かな  ひさご
元禄3年(1690)
年々や桜をこやす花の塵  芭蕉句集
元禄4年(1691)
うかれける人や初瀬の山桜  続山井
寛文7年(1667)
草履の尻折りて帰らん山桜  江戸蛇之鮓
延宝7年(1679)
山桜瓦葺くもの先づふたつ  笈日記
貞享3年(1686)
うらやまし浮き世の北の山桜  北の山
元禄5年(1692)
奈良七重(ななえ)七堂伽藍(がらん)八重桜  泊船集
年次不詳
風吹けば尾細うなるや犬桜  続山井
寛文7年(1667)
我が衣(きぬ)に伏見の桃の雫せよ  野ざらし紀行
貞享2年(1685)
船足も休む時あり浜の桃  船庫集
貞享2年(1685)
わずらへば餅をも喰はず桃の花  桃盗人
貞享3年(1686)
草臥(くたび)れて宿借る頃の藤の花  笈の小文
貞享5・元禄元年(1688)
躑躅(つつじ)生けてその陰に干鱈(ひだら)(さ)く女
泊船集 貞享2年(1685)
(ひとり)尼藁屋(わらや)すげなし白つつじ  真蹟草稿
元禄3年(1690)
山吹の露菜の花のかこち顔なるや  東日記
延宝9・元和元年(1681)
ほろほろと山吹散るか滝の音  笈の小文
貞享5・元禄元年(1688)
山吹や笠に指すべき枝の形(なり)  蕉翁句集
元禄4年(1691)
山吹や宇治の焙炉(ほいろ)の匂ふ時  猿蓑
元禄4年(1691)
山路来て何やらゆかしすみれ草  野ざらし紀行
貞享2年(1685)
当帰(とうき)よりあはれは塚の菫草  泊船集
元禄6年(1693)
種芋や花の盛りに売り歩く  をのが光
元禄3年(1690)
芋植ゑて門(かど)は葎(むぐら)の若葉かな  笈の小文
貞享5・元禄元年(1688)
むぐらさへ若葉はやさし破れ家  後の旅
元禄2年(1689)
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