湖畔のホテル・ベルビューに2泊した。
1泊目の朝は夜明けにあわせてホテル周辺を歩いた。ほんの数分坂を下ると小さな湖が見え、森は黄葉がはじまっている。澄んだ空気を深呼吸する。少し寒いが気分さわやかだ。木々のそこここに小鳥のさえずりがはじまっている。
朝食はここも文句なし。朝から特上のハム・ソーセージ付とは豪勢だが、いつものことになった。 |
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この広大な国立公園は、クロアチアの首都ザグレブ(Zagreb)の南110`のところにある。といっても説明にならない。クロアチアという国は、北側がスロヴェニア・ハンガリー・セルビアと接しながら横に広がっている。そして西側がアドリア海に面してずっと南へ馬のしっぽのように長細く伸びている。しっぽの東側はボスニア・ヘルツェゴヴィナだ。
しっぽの付け根に近い東寄りにこの湖群国立公園があり、そのすぐ横が国境を隔ててボスニア・ヘルツェゴヴィナということになる。
湖畔のホテルに泊まって、湖群と滝の数々を楽しんだ。 |
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午前中はツアーの一員として8時15分にホテル出発。12時半の昼食まで、幾つかの湖を巡るハイキングをした。 |
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日本語の湖群=iPlitvice Lakes)とは言い得ている。案内板に教えられるまでもなく、湖だらけといってよい。イギリス北部の湖水地方を小さくして、各湖に丸みをおびさせたようだ。畔道を歩くと、湖水はアドリア海と見まがうエメラルド・グリーンや濃紺。限りなく澄んでいる。あちらでもこちらでも、水面下は小魚が泳いでいる。
そしてさまざまな形容の滝また滝。湿原には木道が渡され、山道は結構起伏がある。息を呑む景色のオンパレードに、疲れもものかは、見事な自然の有り様(よう)を満喫した。
黄葉が湖群を包み込もうとしている。紅葉も刺繍を施したように色を添えている。景色に類似性は低いが、何気なく、米国ニューイングランドの秋、黄葉のトンネルといえる田舎道をドライブしたときのことが頭をよぎった。 |
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飽きたらず、午後の自由時間は夫婦二人のハイキングになった。概ね朝とは違ったルートを辿ったが、標識に従って、ほぼトラブルなしですんだ。足下が危なげになるくらい、次々に展開する違った景色に目を奪われながら。
晴れわたった秋空に澄んだ空気と小鳥たちのさえずり……、前日までと違って少し寒いが、さわやかこの上ない。ほどほどに観光客やハイカーたちとすれ違ったり、追い越したり追い越されたり。ぼくは「ドバルダン」(こんにちは)と声をかけ、彼らもいろいろな言葉で応じてくれた。
予定を少しオーバーして、ホテル着は夕暮れの5時半だった。 |
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この名勝、16の湖と90以上の滝があるとか。ハイカーの目的に応じて、幾つもルートが設けられている。近道用のボートもあり、電動バスもある。ぼくたちはどちらにも乗った。
1949年に国立公園に指定され、1979年に世界自然遺産に登録された。
夢見心地にさせる自然の景観だが、1991年から数年続いたクロアチア独立戦争で、一時は「危機にさらされている世界遺産」のリストにも名を連ねたよし。いま、その面影はない。 |
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同夜、米国オバマ大統領がノーベル平和賞にノミネートされたことが報じられ、翌日もテレビはこのニュースで持ちきり。「I am not deserved
.......」、当初は大統領も戸惑っていたようだが、受け入れる旨の声明をした。それに対する賛否両論。判じ物の英語ニュースだが、何とかついて行けた。
もう一つ同夜のニュース。
鳩山首相のソウルでの韓国大統領との会見が短く報じられた。北朝鮮との問題で、記者が「....so
little, so far.....」と言ったのが耳に残った。 |
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朗読(08:33) on |