エジプトとトルコを13日間巡っている間に、テレビで日本に関するニュースを3つ見た。といっても、全て寝る前のリラックスしたときと、起きて集合までのつかの間で、大した時間ではない。他の時間帯でまとまったニュースがあったかもしれない。
日本語のチャンネルは、カッパドキアのホテルだけだった。たまたま見る都度面白くもないドラマばかりなので、そこでもCNNに切り替えてしまった。
6月9日、トロイへ向かう日の朝、イスタンブールのホテルにて。
CNNに突然見慣れた日本の風景が出た。前日東京・秋葉原でテロがあったらしい。スポットニュースの中でこの事件が報じられている。
25歳の男がトラックで歩行者天国に突っ込み、17人を刺して7人を殺害…………
テレビ初めての日本のニュースだった。
12日目(6月15日)、ギザのホテルの朝。
朝食を終えて部屋でCNNにチャンネルを合わせると、日本のニュースが飛び込んだ。前日の岩手・宮城内陸地震である。
マグニチュード7.2といい、相当な被災にのぼりそうだと伝え、現地のビデオが少し出た。およそ1分ほどで終えたが……、日本に着いたら実態を知ることになろう。
何日目だったか、部屋でくつろぐと、CNNは「自殺の国日本」と題する特集を伝えた。
15分か20分の番組で、日本からのレポートだ。
「アメリカの人口の半分の国で、自殺件数がアメリカの2倍。インターネットによる集団自殺、硫化水素、周辺住民にもとばっちり……。なにが原因しているのか?」
英語がもっと聞き取れればと思った。かなり真に迫ったものだった。
世界で報じられる日本のニュースはこんなものか。短絡過ぎるが、他の海外旅行のときもそう感じた。
一方、日本で報じられる世界のニュースはどうなのだろう。少なくとも今回のCNNを覗いても、ヘッドラインが相当違うような気がした。
イスラム圏に関してもっと知りたい。CNNはともかく、日本のニュース番組は、テロと石油関連以外は、かの国々に対して目隠しをした状態といえば言い過ぎかな。
友好の国エジプト・トルコを巡って、彼らと彼らの国を知りたい気持ちがいや増した。
仏壇に南無阿弥陀仏は唱えているが、未だ苦しいときの神頼みを超えられない身として、イスラム教とその文化を云々するのもなんだが、とくにイスラム圏を誤解しているところがあるような気がした。
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