Part0 あらまし Part3 南紀三輪崎 Part6 那智勝浦
Part1 熊野三山1 Part4 太地くじら館 Part7 ホテル浦島
Part2 熊野三山2 Part5 串本海中公園 Part8 駅、鉄道、バス
Part3 南紀三輪崎
鈴島は三輪崎漁港のそば
 故郷三輪崎に住む弟夫婦の都合に合わせて、父母の墓参りは三日目の5月12日とした。
 9時過ぎにホテル浦島を発って、勝浦駅前から定期バスで三輪崎へ。弟宅で焼香し、四方山話。仏壇横に節句の人形が飾ってあった。
代替わり里の仏間の武者人形 恵美子
 昼過ぎまで久方ぶりの墓参りを果たした。周囲の田園風景はいささかも変わっていない。
三輪崎の墓地とその周辺
 新宮港(三輪崎漁港とその周辺の総称)への途中、Aコープでさんま寿司弁当を求め、店のベランダでのんびり昼食とする。
 これまで何度も帰郷しているのに、漁港以外の新宮港は見ていない。大型観光船「飛鳥」が停泊するというくらいだから、さぞかし近代的なマンモス港と思いきや、………。
 拍子抜けと同時に、「三輪崎だからなあ」と変な納得をした。すぐ西の宇久井(うぐい)港ならともかく、観光客は戸惑うだろうなあ。「ようこそ」というようなものは、景色も施設も何もないのだから。
「3時半まで所要のため留守」との張り紙。
資料等いただこうと思っていたが、ならず。
チップ工場はマンモス。人影はなかった。
 目の前の二つの小島、鈴島・孔島目指して海岸を東へ歩くと、すぐのところにヨットハーバーができていた。優雅にヨットを楽しむ人たちはどこから?
 故郷で一番愛着を覚える景色が鈴島だ。昔うっそうとしていた木々が貧弱になった以外は変わっていない。
 こちらから眺める鈴島は、孤高然でさわやかで田舎っぽい。幼い頃、このぐるりを泳ぎ回ったのだったなあ。今の子供たちはどうなのだろう。父が自身発明の水中鉄砲やら、七つ道具で潜って、磯魚・エビ・アワビ・ウニ……、海の幸を豊漁したのもこの辺りだ。
 その向こうに広がる熊野灘は、荒々しい。打ち続ける波涛が悠久に形づくってきた荒磯は、どの景勝にも引けを取らないと思っているのだが。
鈴島とその周辺、その他の写真   
 鈴島から、ケーソンと呼ばれる熊野灘と内湾を遮ったコンクリートの橋を200bほど東へ行くと、三輪崎の守り神が祀られている孔島に着く。
 孔島は「浜木綿(はまゆう)の群生地」として知られている。木々雑草が生い茂る小径は薄気味悪くもあるが、それが却って郷愁を誘う。
 神社はあまり手入れされていなかった。
孔島とその周辺、その他の写真
黒潮公園
アラカルト
朗読(4:14) on
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Part0 あらまし Part3 南紀三輪崎 Part6 那智勝浦
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