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表紙
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【大工調べ】 古今亭志ん朝

 江戸っ子は五月の鯉の吹き流し、口先ばかりで腸(はらわた)はなし

【たいこ腹】 古今亭志ん生(五代目)

 けさの別れに主の羽織がかくれんぼ、雨があんなに降るわいな

【代脈】三遊亭圓生(六代目)

 代脈の、ちと見直した晩に死に

【代脈】 笑福亭仁鶴

 殺しても定価通りの手術代

【高砂や】

 袖ふれあうも他生の縁、つまづく石も縁の端

高田の馬場】 三遊亭金馬(三代目)

 奥山で耳をほらしてほととぎす・・・その頃耳かきがあった

【たがや】 古今亭志ん生(五代目)

 鶏も追いつめられて五尺飛び

 抜けば玉散る氷の刃、抜けば粉散る赤鰯
 
【たがや】 春風亭小朝

 見渡せば淡雪花火橋の下、値千万両国の景

 四ツ刻に出る幽霊は前座なり

 名月や畳の上に松の影

【たがや】 三遊亭円楽

 話し下手笑い上戸に助けられ

 歌舞伎座はいらぬ親父の捨て所

 夏の涼みは両国の、出船入り船屋形船、あがる流星星下り、玉屋が取り持つ縁かいな

 橋の上玉屋玉屋の声ばかり、なぜか鍵屋と言わぬ情なし

 なんのその吉野はおろか江戸の花、霞ヶ関はいつも桜だ(桜田)

 敵をただ討つと思うな身を守れ、自ずからもるしずがやの月

【田能久】

 幽霊の正体見たり枯れ尾花

【試し酒】 柳家小さん(五代目)

 お酒飲む人花ならつぼみ、今日も咲け咲け(酒々)明日も咲け(酒)

 明けの鐘ゴンと鳴る頃三日月形の、月が落ちてる四畳半

 水に油を落とせば開く、落としてつぼまる尻の穴

 酒は米の水水戸様は丸に水、意見する奴ア向こう見ず

【短命】 三遊亭圓楽

 積善の家に余慶あり

 その当座昼も箪笥(たんす)の鐶(かん)が鳴り

 何よりも側(そば)が毒だと医者がいい  (新婚)

 新婚は夜する事を昼間する

【ちきり伊勢屋】 三遊亭圓生(六代目)

 積善の家に余慶あり

【千早振る】

 ちはやふる神代もきかず竜田川からくれないに水くくるとは

【茶金】 古今亭志ん生(五代目)

 名月や畳の上に松の影

【長短】 桂三木助(三代目)

 十人寄れば気は十色、杉は直(すぐ)松はいがみて面白し、人の心は木なり木々なり

【付き馬】
 古今亭志ん生(五代目)

 田楽の串で小判の封を切り

 見世清掻き(みせすががき)に引き寄せられて、つい居続けの朝の雪

【付き馬】 春風亭柳朝(五代目)

 わたしゃ廓に咲く花よ、泣いて別れた双親に、月が鏡であったなら、映してみせたいその心

 所も知らぬ名も知らぬいやなお客も嫌わずに、夜毎に交わす仇枕、好んでしたい親のため

【佃祭り】

 陰徳あれば陽報あり (何でも人は善事をしておけば、自然にその報いがある)

【天災】 春風亭柳橋

 梁を行くねずみの道も道なれや、同じ道なら人の行く道

 (道の外に人なし、人の外に道なし、道は片時も離るるものではない。離るるものはこれ道にあらずと言います。 からすに反哺の孝あり、鳩に三枝の礼儀あり、羊はひざまずいて親の乳を吸う、すずめは忠と鳴き、からすは孝と鳴く。)

 堪忍のなる堪忍は誰もする、ならぬ堪忍するが堪忍

 堪忍の袋を常に胸にかけ、破れたら縫え破れたら縫え
    (東照神君家康公)

 手折らるる人にかおるや梅の花

 気に入らぬ風もあろうに柳かな

 憎むとも憎み返すな憎まれて、憎み憎まれ果てしなければ

 負けて退(の)く人を弱きと侮るな、知恵の力の強き故なり

 つねりゃ紫食いつきゃ紅(あか)よ、色で仕上げたこのからだ

 小指切らしてまだ間もないに、手まで切ろとは胴欲な

 頭はられて痛くはあれど、笑っていられりゃ気が楽だ

 借りたものなら寒くはあれど、脱いで返せば気が楽だ

 おのが稼業に精出す人は、骨が折れても気が楽だ

【道潅】 三遊亭金馬(三代目)

 急がずば濡れざらましを旅人の、あとより晴るる野路の村雨

【道具屋】

 一声と三声は呼ばぬ卵売り

 だいこんとつくべき文字につけもせで、いらぬごぼうにごんぼうという

【唐茄子屋】

 傾城に可愛がられて運のつき、振られて帰る家宝もの

【唐茄子屋政談】
古今亭志ん生

 傾城の恋は誠の恋ならで、金持って来いがほんの恋

 後悔を先に立たせて後からみれば、杖をついたり転んだり
 
菜の花や向こうに蝶の屋根が見え

【唐茄子屋政談】 三遊亭圓生(六代目)

 菜の花や向こうに蝶の屋根が見え

 玉の輿乗りそこのうてもくよくよするな、まさかみそこしゃさげさせぬ

【富久】 古今亭志ん生

 八方やすもじクモの巣がらみきっちり詰まったヤニギセル

 火事とけんかは江戸の花

 
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