【浮世風呂】 三遊亭圓生
てんでんに浄瑠璃洗う風呂の中
【牛ぼめ】
落語家(はなしか)は世上のあらで飯を食い
【厩火事】
男というものは五月の鯉の吹き流し、口先ばかりで腸(はらわた)はなし
【艶談楽屋帳】 三遊亭金馬(三代目)
世の中の人の心を分析すれば、色気三分に欲七分
【阿武松】
わしが国さで見せたいものは、昔谷風いま伊達模様
【おかめ団子】
無二膏や万能膏の効き目より親孝行は何につけても
孝行をしたい時分に親はなし
【お血脈】
宗論はどっちが負けても釈迦の恥
どの道を行くも一つの花野かな
【お直し】 古今亭志ん生(五代目)
傾城の恋はまことの恋ならで、金持ってこいが本当(ほん)の恋
当たらぬがある故河豚(ふぐ)の恐さかな
遠くて近いは男女の道、近くて遠いは田舎の道
めくり引くなら暇くだしゃんせめくりじゃ湯銭も残らない
・・・。片方はてエと、緋縮緬(ひぢりめん)の長襦袢に裲襠(しかけ)を着て、髪は赭熊(しゃぐま)に結って、お客をとっていたのが、今日はがらっと変わっちゃって、髷(まげ)に結って眉(まみえ)を落として、唐桟(とうざん)の襟つきの着物に、八端(はったん)の黒繻子(くろじゅす)の腹合わせの帯を引っ掛けに結んで、食い込むような白足袋イかいて、煙管ウ持って、お客と花魁の間の、つまりこのオ、事を運ぶんですな。これを「おばさん」てエます。
【お化け長屋】
四ッ刻に出る幽霊は前座なり
幽霊の正体見たり枯れ尾花
【お藤松五郎】 三遊亭圓生(六代目)
幾たびか思い直して頼めども、頼みがたきは心なりけり
さしつさされつ、・・・、蜂の喧嘩じゃないですが・・・
【お見立て】 春風亭柳橋
女郎買い振られて帰る果報者
傾城にかわいがられて運の尽き
長崎丸山、京都島原、江戸吉原 ・・・ 三大遊廓
【親子酒】
手にとるなやはり野におけ蓮華草
寒からぬほどに見ておけ峯の雪
【親子茶屋】 桂 米朝
昔、女の好きなもの
「芝居、こんにゃく、芋、蛸、南京」
昔、男の好きなもの
「さんだら煩悩・・・飲む、打つ、買う」
色町が明るくなれば家は闇
色町に明るいほどの人ならば、家をば闇におくはずもなし
色町がまだ暗いのにうちは闇
爪で火を灯して貯めた親の子がローソクで読む傾城の文
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