あ行   か行   さ行   た行   な行   落語
表紙
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【青菜】 春風亭柳橋(六代目)
  
  涼しい狂歌
 庭に水新し畳伊予簾、数寄屋縮みに色白のたぼ・・・蜀山人

  暑い狂歌
 西日さす九尺(くしゃく)二間にふとっちょう、背中(せな)で子が泣く飯が焦げ付く    ・・・蜀山人

 花なれば探りても見ん京の月

 名月は盲目(めしい)の妻の泣く夜かな

 かわらけ(土器)はさっぱりとした片輪なり

 ・・・・ えー、むかし廓があった頃、このかわらけの女郎なんぞを買ったりすると、職人衆なんぞ、「お毛が(お怪我)なくってめでてえや」なんてんで、喜んだものだそうで・・・ 
  
【明烏】 桂文楽(八代目)

 弁慶と小町は馬鹿だなぁかかあ

 女郎買い振られたやつが起こし番
 
【愛宕山】 桂文楽(八代目)

 さわらびの握りこぶしを振り挙げて、山の頬面春風ぞ吹く
 
【言い訳座頭】 柳家小さん(五代目)

 常定(つねじょう)のうそではいかぬ大晦日

 大晦日ここを仕切ってこうせめて

 大晦日首でも取ってくる気なり

 押入れで息をこらして大晦日

 大晦日肝にこたえる頼みましょ
 
【居酒屋】 三遊亭金馬(三代目)

 酒飲みは奴豆腐にさも似たり、はじめ四角であとがぐずぐず

 下戸の薬知らず上戸の毒知らず

 酒のない国に行きたい二日酔い、また三日目に帰りたくなる

 生(なま)酔い本性違わず

 居酒屋も一ト刷毛塗ればバーとなり

 酒は燗、魚は木取り、酌はたぼ(女)
 
【伊勢まいり】

 草の名も所によりて変わるなり、浪花(なにわ)の芦は伊勢の浜萩
 
【居残り佐平次】

三遊亭圓生(六代目)

 上は昼来て夜帰り、中は夜来て朝帰る。下下の下の下が居続けをする。 それから下がると居残りをする。

 かかりける、ところへ亭主戻りける

 生けておく奴ではないと五両取り

 堪忍のいっちしまいに五両取り

 据えられて七両二分の膳を食い

 浮き名たちゃそれも困るし世間の人に、知らせないのも惜しい仲

古今亭志ん生(五代目)

 上は来ず、中は昼きて昼帰り、下は夜来て朝帰り、そのまた下々は居続け をする。そのまた下々は居残りをする。

 男を惚れさす男でなけりゃ粋な女は惚れやせぬ

 芝や神田は粗末にならぬ末は味噌こし下げどころ

 宵に格子で奨めた牛が今朝はのこのこ馬となる

 巣を変えて遊びに行けば似た禿(かむろ)
 
【猪退治】 桂 米朝

 偽りらしき真は言うべからず、真らしき偽りは言うもよし
                 (徳川家康)

 実に口のききようは難しいもので、三思一言、九思一筆とか申しまして、筆をとってものをしたためるには、九度も思案を致し、一言いうには三度も考えろという戒め。
 
 一貫荷のうて棒が折れる・・・優劣がつけがたい

 女が惚れる男
 1.身(なり、形)   2.男(男前)  3.金(惚れ薬何がよいかといもりにきけば、いまはわしより佐渡が土(金))  4.芸   5.精(一生懸命)   6.おぼこ(年増が惚れる)   7.ぜりふ  8.力(やじから)   9.肝(きも)  10.評判(とひょうばん)
 

【浮世風呂】 三遊亭圓生

 てんでんに浄瑠璃洗う風呂の中

【牛ぼめ】

 落語家(はなしか)は世上のあらで飯を食い
 
【厩火事】

 男というものは五月の鯉の吹き流し、口先ばかりで腸(はらわた)はなし
 
【艶談楽屋帳】 三遊亭金馬(三代目)

 世の中の人の心を分析すれば、色気三分に欲七分
 
【阿武松】

 わしが国さで見せたいものは、昔谷風いま伊達模様
 
【おかめ団子】

 無二膏や万能膏の効き目より親孝行は何につけても

 孝行をしたい時分に親はなし

【お血脈】

 宗論はどっちが負けても釈迦の恥

 どの道を行くも一つの花野かな
 
【お直し】 古今亭志ん生(五代目)

 傾城の恋はまことの恋ならで、金持ってこいが本当(ほん)の恋

 当たらぬがある故河豚(ふぐ)の恐さかな

 遠くて近いは男女の道、近くて遠いは田舎の道

 めくり引くなら暇くだしゃんせめくりじゃ湯銭も残らない

 ・・・。片方はてエと、緋縮緬(ひぢりめん)の長襦袢に裲襠(しかけ)を着て、髪は赭熊(しゃぐま)に結って、お客をとっていたのが、今日はがらっと変わっちゃって、(まげ)に結って(まみえ)を落として、唐桟(とうざん)の襟つきの着物に、八端(はったん)の黒繻子(くろじゅす)の腹合わせの帯引っ掛けに結んで、食い込むような白足袋イかいて、煙管ウ持って、お客と花魁の間の、つまりこのオ、事を運ぶんですな。これを「おばさん」てエます。
 
【お化け長屋】

 四ッ刻に出る幽霊は前座なり

 幽霊の正体見たり枯れ尾花
 
【お藤松五郎】 三遊亭圓生(六代目)

 幾たびか思い直して頼めども、頼みがたきは心なりけり

 さしつさされつ、・・・、蜂の喧嘩じゃないですが・・・
 
【お見立て】 春風亭柳橋

 女郎買い振られて帰る果報者

 傾城にかわいがられて運の尽き

 長崎丸山、京都島原、江戸吉原 ・・・ 三大遊廓
 
【親子酒】

 手にとるなやはり野におけ蓮華草

 寒からぬほどに見ておけ峯の雪
 
【親子茶屋】 桂 米朝

   昔、女の好きなもの
 
「芝居、こんにゃく、芋、蛸、南京」

   昔、男の好きなもの
 「さんだら煩悩・・・飲む、打つ、買う」

 色町が明るくなれば家は闇

 色町に明るいほどの人ならば、家をば闇におくはずもなし

 色町がまだ暗いのにうちは闇

 爪で火を灯して貯めた親の子がローソクで読む傾城の文 

 
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