1-2 初日 (2017年11月12日、日)
快晴、気温15度。
10時、最寄りの舞浜駅に着くと、秋晴れの日曜日とて、改札口周辺はすぐそこのディズニー・リゾートへの客でごった返し。老若男女、とくに若者。乳母車の赤ちゃん連れも多い。
早速寄り道だが、昨日は11月11日(+-、+-)で、電池の日とか。今日は? ぼくが喜寿(77才)を迎えてちょうど半年。そして大相撲九州場所初日。39才の安美錦、幕内復帰。頑張れ!
トランプ大統領がアジア歴訪の出発点日本に到着して1週間経つ。さらにもう1週間、世の中つつがなくを願う。
「特急・スーパーあずさ15号」は定刻12時、JR新宿駅を出発。
指定席の12号車は予想外にガラガラ。拍子抜けながら、ゆとりの道中となる。
まずは駅構内で買ったサンドイッチをぱくつく。列車が国分寺を過ぎたあたりからノートを取り出して、思いつくままを書き始める。ちょうど2年前に「2015年秋、今日この頃」というエッセイを書いた(雑記帳第91話)。今から2時間余りの退屈な車中を利用して、その続編ともいえる最近の身辺状況を書きなぐろうとの目論見だ。何らかのタイトルで、もう一話となれば……。
駄文にはまっている間に列車は甲府も過ぎて、小淵沢駅着。2時前。塩尻駅までまだ1時間近くあり、そこからバスでさらに1時間以上かけて白骨温泉へ。ホテル到着は夕方4時頃のはず。まだまだだ。
車内は暖房がきいて暖かいというより暑いくらい。雲一つなく無風の快晴下で、車窓を過ぎ行く田園、林、遠くの山並みは、まだら模様の紅葉、黄葉を尻目に、秋盛りだ。
14時25分、塩尻駅に着くと、ホテルスタッフが改札口で迎えてくれた。客はぼくたちともう一組の夫婦の4人のみ。
ワゴン車に案内され、こんな説明を受ける。「この辺は標高700㍍です。白骨温泉まで距離は50キロ足らずですが、あちらは標高1,400㍍です。ですから、しばらく走りますと険しい坂道になります。予めご了承ください」。
言葉に偽りなし。途中までは紅葉溢れ、リンゴの木わんさか。山道に入ると、そんな目の保養は吹っ飛んで、ワゴンはギヤチェンジを繰り返しながら横に縦に揺れまくった。白骨温泉の標識が見えたときには、4人とも安どのため息を漏らした。4時前つるや旅館着。
やはりこの標高差。塩尻周辺ではまだ盛りの紅葉が、この高さでは1週間前に散りきってしまったとか。
「3日入れば3年風邪をひかない」という、白濁の温泉。浴衣に着替えるのももどかしく、浴場へ。露天風呂は明日にして、屋内の湯船にどっぷり浸かる。妻は食後に入るようだ。
6時から夕食。おもてなしの料理は品数豊富。が、妻は心なし食が進まないようだ。ぼくはビールと地酒で、料理は酒の肴。
なぜか早めのほろ酔い。2人とも食べ残しに恐縮しながら、部屋に戻る。
ぼくはしばらくテレビを見て、寝床へ。妻はいつものとおり、テレビに見入っている。いつ風呂に入るのだろうか。
蛇足
夕食時、箸袋にこんなことが書いてあった。
白骨小唄 |
わたしゃ しらほね 遂通し
抜けて流れて 梓川
末は犀川 千曲川
いずれ苦労は 信濃川
だがね トントン |
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白骨温泉(しらほね)の由来 |
浴槽を湯船と称し、そのふちに石灰石の結晶が付き、白い船のようになるので、古くは白船ともいわれた。
現在の白骨は、石灰石が白く骨のように見られるので、いつしか「しらほね」と呼ばれるようになった。 |
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