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3.書籍
3冊持参した。
「歎異抄をひらく」(高森顕徹著、1万年堂出版)、「いま生きている英語」(飛田茂雄著、中公新書)、それに元首相小泉純一郎氏著の「音楽遍歴」(日経プレミアシリーズ)。
〝無人島へ持っていく1冊なら〟の司馬遼太郎ではないが、まずはこの「歎異抄をひらく」を選んだ。
〝善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや〟。原書にあるという、道理を逆手に取ったこの言い回しに馴染みはあるが、まだ目を通していない。たまたま妻がそれを易しく解説した(という)本書をもっていたので、借りることにした。
親鸞聖人の高弟・唯円によって書かれたもので、随所に聖人の言葉を借りて、現状の誤った認識を正そうとした、そこまでは承知。第1章「仏法の肝要、を言われた親鸞聖人のお言葉」、第2章「親鸞聖人の鮮明不動の信念」まで読み進んだが、少々窮屈な気になって、挫折。
「いま生きている英語」は途中まで読んでおり、病院で続きをと携えた。があまり気が乗らず、手つかず仕舞い。
ということで、新書版の「音楽遍歴」をめくる。
著者の小泉純一郎氏といえば、「変人」で多芸多才はひと頃音に聞こえた。バイオリンを奏で、音楽はクラシックからロックまで、幅広く愛好。スポーツでご本人の力量は知らないが、大相撲、プロ野球、サッカー等のセレモニーによく姿を見せたこと、テレビで何度も見たような気がする。
この本、いつだったか、ブックオフで買っていたようだ。105円の値札が貼られている。なんとなく書棚から選んで病院へ持参したのだった。読みはじめる。
失礼ながら案に相違して、内容に共感を覚えて引き込まれ、手術をはさんで数日間、感服しながら読み終えた。
3章構成で、こんな具合。
Ⅰ クラシックとの出会い
Ⅱ オペラは愛である
Ⅲ エルヴィス、モリコーネ、そして遍歴の騎士
ⅡとⅢも興味なしとは言わないが、やはりぼくの関心はⅠのクラシックに集中する。
その造詣の深さは、幅も深さもただものではない。驚いた。
中学時代に学園オーケストラのバイオリンを受け持ったのが取っ掛かり、とか。その時演奏したのが「おもちゃの交響曲」(ハイドン)、セレナーデ「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」(モーツアルト)、「G線上のアリア」(バッハ)。どの曲もバイオリンの音色に自ら魅了された、という。それが機縁で、クラシック音楽、とくにバイオリン曲が好きになった。
ラジオで流れるメンデルスゾーンの「バイオリン協奏曲」がクラシック音楽への第一歩だった。LP購入に走る。裏面はチャイコフスキーの「バイオリン協奏曲」とか。両面とも擦り切れるほど聴きまくる。併せてバッハの「バイオリン協奏曲」。これら3曲が氏のクラキチへの案内人となった。
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