和文 英文
1. 入院まで 4. あれこれ
2. 病院の10日間 5. 「歎異抄をひらく」朗読
3. 退屈しのぎ
1.入院まで

 東京都江東区東陽町の会社をYana氏に託したのが還暦(60才)の年(2000年)。ビジネス社会にサヨナラした。
 それから21年、病では脳梗塞再発防止と高血圧対策で自宅から徒歩5分の順天堂大学浦安病院〝脳神経内科〟にお世話になっている。
 2年ほど前から、これに加えて脈拍の遅さが気になっていた。脳神経内科、O先生にデータを見せたところ、循環器内科での診療を勧められた。それが1年前。
 諸検査のあと、不整脈も含めてこの不具合症状に適合する特効薬はなく、ペースメーカー植込みを推奨された。受け入れはしたが、入院手続きの寸前心変わりして、もうしばらく様子を見ることにした。循環器の先生は失望を顔に現わしながらも、お考えを強要しなかった。

 神頼みの期待むなしく、脈拍はさらに30台前半が多くなり、夜中寝床で呼吸の乱れを感じる。
 1年越しで再び循環器内科を訪れ、諸検査を受けると、その結果をパソコン画面に投影しながら先生の見立ては、「今度こそペースメーカーを植込まなければ。命にかかわりますよ」。放っておけない自覚症状もあるから、もはや逃げ場なし。
 先生は、手術の予約状況を確認のうえ、2週間後の「10月20日(水)に実施」とのお達し。その前日に入院とし、手続きを済ませた。一人部屋で、トイレは共同。順調にいけば、退院は10日後、10月28日(木)の予定。

 入院といっても、特別の身支度は必要なし。足りなくなったら妻に受付まで持って来てもらうということにして、パジャマ1着、下着4着、洗面具等を準備。入院中はどなたとも面会は許されていない。
 テレビは部屋に備わっているとして、それ以外の時間つぶしのために用意したものは、
 携帯ラジオ……起きている間ばかりでなく、寝床でも枕元に置けば役に立つ。
 スマホ……妻との連絡用具であるとともに、ウェブサイトにあるホームページ内の自前朗読を聴く。
 本3冊……「歎異抄をひらく」(1万年堂出版)、「いま生きている英語」(中公新書)、「音楽遍歴」(日経プレミアシリーズ)。

…………………………
 入院当日の10月19日(火)、妻付き添いで朝9時前に自宅を出る。
 諸手続きを終え、病室のあるB棟5階へ。受付のナース・ステーションで妻と別れる。ここからは面会禁止なのだ。退院まで妻とはスマホでの交信のみ。

 病室は予想どおり、テレビ備え付けで文句なし。明日夕刻予定の手術に備え、本日はX線検査や心電図装着を含む諸検査とシャワー。

 以降、病院での10日間を次章に記す。

朗読: 5' 34"