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3.万葉の道
 前日の初日、弥彦神社近くから弥彦山ロープウエイ乗り場までの行き帰り、無料バスを利用した。片道5分程度のその距離、ぼくには何の印象もなく過ぎたが、妻は多少の予習もあってか見過ごしていなかった。
 弥彦神社拝殿わきのバス停から600bのなだらかな坂道が、別名「万葉の道」なのだ。情緒ある植物観察道になっていた。
 左右の道路わきに22ヶ所の観察スポットがあった。
 弥彦山に自生している草木総計60余種が集められ、それぞれに万葉集の歌が添えられている。

 時間も雨も忘れて見ほれた万葉の道。写真には何とか収めたので、以下に示す。

ヤマツバキ
(万葉名:つばき)
巨勢山のつらつら椿つらつらに
見つつ思はな巨勢の春野を
アシ
(万葉名:あし)
葦辺ゆく鴨の羽交に霜ふりて
寒き夕べは大和し思ほゆ

フトイ
オギ
スベリヒユ
サワヒヨドリ
トコロ
イロハカエデ
(万葉名:かへるで)
吾が屋戸に黄変つかへるで見るごとに
妹を懸けつつ恋ひぬ日は無し

ケヤキ

万葉の道、その他の写真

 「万葉の道」終点のロープウエイ山麓口で折よくバスが待ってくれていた。
 元のバス停に戻った後は、いよいよぼくの今回の旅のハイライト、弥彦神社だ。
 小ぶりの雨をついてだが、時間を気にしないゆっくりの見物を楽しんだ。その模様は前章に写真で示した。
朗読 2:25
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