Part 1
Part 2
2012年12月4日のシニア英会話教室
Part 1
 数年前から、浦安市国際センター主催のシニア英会話に通っています。新浦安駅横のマーレ2階です。
 本日(2012年12月4日)は今期最終の10回目で、終了後に懇親会が予定されています。

 フィリピン出身のグレース先生ご指導の下に、火曜日クラスはシニア8人が受講してきました(本日Yさん都合で欠席)。1月中旬の来期スタートまで、しばらくのお休みです。
 その間グレース先生はふる里ミンダナオ島に帰って、クリスマス休暇を親族や友人たちと楽しまれるとか。

 グレース先生は誠実・陽気。熱意あふれる授業をユーモラスな雰囲気で包んでいます。
 周辺のカレントトピックスにも博識で、とくにスーパーやデパートの耳寄りセール情報には感服しています。

 写真はこの日の授業風景です。あとで行った懇親会の模様は撮り忘れてしまいましたので、悪しからず。
 「シニア英会話」は、毎週火曜日、夕刻6時半から7時40分まで70分間の講座です。
 What did you do last week? の問いかけに、各自がそれぞれ身辺のトピックを話すことにはじまります。
 続いて毎週課されているホームタスクの解答です。ぼくを含めて全員怠っていることはありませんので、各自の答えが発展して、アットランダムな会話の応酬を楽しみます。このようにアドリブに満ちた時間が当クラスならではで、愉快であり有益です。
 テキストは現在、ロングマン社の「SIDE by SIDE」を使っています。日常及び旅行の英会話が大きな目的です。
 趣味にスポーツにボランティアに雑用にと、お忙しい方々ばかりですが、このクラスが第一義であることでみんなの意見は一致しています。

 グレース先生の、ところどころでカタコト日本語をまじえての当意即妙なお話は、毎度和やかな雰囲気を一層もり立てるとともに、自然英会話の醍醐味を味わわせてくれています。
 フィリピン訛りが、むしろ生粋のイングリッシュやアメリカンよりも実践的英会話になっていると、マジメに感謝をしている次第です。
 加えて、フィリピンをはじめ、アジアの事情に明るいことが、得てしてアメリカ・ヨーロッパ志向のぼくたちに身をもって貴重な情報をもたらしてくれます。
 おかげで、マスコミ報道にも、鵜呑みばかりにならず、もう一つの角度で接するようになってきました。

…………………………

 さて本日、シニア英会話今期最終の日の夜6時過ぎ、ぼくがマーレ2階の国際センターに入ろうとしたとき、入口の片隅でグレース先生がいつにない真剣・心配そうな表情で携帯電話(talking on her cell phone)していました。
 授業のはじまる前に訊ねたところ、こういうことだったのです。

 この日、12月4日、季節を間違え、進路を取り違えて暴走したとしか考えようのない台風24号が、フィリピン南部、グレースさんのふる里の島、ミンダナオ島を直撃していたのです。
 顔色もさえないグレースさんは、お持ちのアイパッドを操作して、インターネットが伝える、台風24号が今まさにこの島に大きな爪痕を残しつつある惨状をぼくたちに見せてくれました。
 海に面した村のようですが、彼女のふる里からさほど遠くないといいます。
 そのせいで、島はどこも電気・水道といったライフラインが断絶状態で、ケータイも非常につながりづらいと、先生は焦燥を隠せません。

 地球温暖化が台風の気を狂わせ、普段はその近くで発生するが進路には縁遠いフィリピンを通過するようになり、まさに季節外れの昨年12月中旬、超大型台風がミンダナオ島をめちゃくちゃにしたのでした。1000人を超す死者・行方不明者が出たことは、まだ遠いニュースではありません。
 ちょうど1年たって、ビデオでプレイバックするように、今度も超大型台風24号がいまこの島を容赦なく蹂躙(じゅうりん)しているのです。

 …………
 その夜からのテレビ、翌朝からの新聞に数日間注目したのですが、ミンダナオ島の被災及びその後どうなったのか、期待したほど報道されませんでした。
 ぼくの関心が強すぎたのでしょうか。世界的に取り上げるほどの大きな出来事ではなかったのでしょうか。
 それにしてもその日のクラスで、グレースさんが見せてくれたユーチューブの動画に息をのんだのですが。

 そのうちぼくの頭からも、あの生々しい映像は遠ざかっていました。
 10日ほどして、念のためにインターネットで検索しましたら、少々旧聞の12月6日付でこんな「スポニチ」の記事がありました。 

フィリピン南部ミンダナオ島
台風24号で死者300人超

 フィリピン南部ミンダナオ島を4日に横断した台風24号による被害は5日、さらに広がり、鉄砲水や土砂崩れなどによる確認された死者は計305人になった。災害対策当局と国軍への取材で分かった。被災者は約21万人で17万人余りが避難所に残っている。行方不明者も多数に上っているという。
 在マニラ日本大使館によると、日本人の死傷・不明者は確認されていない。
 アキノ大統領は事態を重視し、被災者に衣服や飲料水などを支援するよう国民に訴えた。
 災害対策当局や国軍によると、ミンダナオ島コンポステラバレー州と東ダバオ州での死者が大半で、ミンダナオ島周辺地域でも犠牲者が出た。各地で橋や道路が寸断され、停電も発生し、被害の確認や救助活動に支障が出ている。
 気象当局によると、台風24号は5日午後、西部パラワン島を横断し南シナ海に抜けた。(共同) --- 2012年12月6日 00:20

Part 1 朗読 10:46

Part 1(現在地) Part 2>