1.一日目
2.二日目
12月9日 上野公園前 10日 那須温泉郷
Part1 一日目
 2012年初冬、ひょんな気まぐれが手伝って、1ヶ月半前に行った那須高原へ一泊旅行することになった。
 お目当てがキャンセルになり、代替で提示されたのがこの旅。あの頃色づきかけていた紅葉は、いま?
 妻が別の用を断って都合つけた日程でもあり、帳尻をあわせたい気持ちが後押しした。

 その夜、地の人も驚く大雪に見舞われ、二日目午前中はコテージの部屋に閉じこもりというハプニングもあった旅のあらましは次のとおり。

一日目 (12月9日、日)
 8時50分、上野公園前出発
 「お菓子の城」正面、「玉野屋」で昼食
 13時前、那須温泉郷・TOWAピュアコテージ到着
 すぐそこの那須ハイランドパーク散策
 「もみ」にて和食の夕食
二日目 (12月10日、月)
 13時、TOWAピュアコテージ出発
 那須ガーデンアウトレット
 あしかがフラワーパーク
 20時過ぎ、上野駅前到着

 上の写真(左)が示すとおり、出発直前、上野公園前の銀杏並木は晩秋を引っ張って、さわやかな空にマッチした。

…………………………

 ぼくたち38人を乗せたツアーバスは、上野公園前の駐車場を8時50分に出発。首都高速道から東北自動車道を快適に走る中、これからの天候の急変を誰が予測したろうか。

 那須インターを下りてすぐ、「お菓子の城」で昼食タイムとなっていた。が、すごい込みよう。
 ぼくたちは道路を隔てて正面の、菓子屋でもある「玉野屋」に入る。
 妻はけんちんすいとんで、ぼくはざるそばを注文。
 妻のを横目でにらみながらも、やはり那須はそば。うそか本当か、新そばに舌鼓した。
 華やいだ向かいのお菓子の城に比べて、こちらの店内はシックだ。ほっとくつろぎを感じさせるしつらえだった。

 どのあたりからのどかな景色が一変したのだろうか。13時前、那須温泉郷のTOWAピュアコテージに着くと、青空はどこやらへ消え、曇天に粉雪が舞っている。周囲はほんのり雪化粧だ。ここまでは計算ずくで、あわてるほどのことではない。
 14時のチェックインまで、まん前すぐそこの那須ハイランドパークを散策することにした。この一帯は、コテージもパークもレストランも「藤和グループ」(三菱地所)の経営らしい。
 従ってパークへの入園料は無料。ついこの前、10月下旬に友人たちと来たときは、入園料と時間のなさを天秤にかけた結果、入らなかったのだった。

あの日入口にて友人たち

 粉雪はともあれ、やはり寒い。客はほんのまばらというか、ひいき目に見ても数十人程度なのだろう。シーズンには何万人もでにぎわうそうなのに。
 浦安のディズニーランドを小ぶりにしたとでもいうか。大遊園地はトロピカーナパーク、コースタープラザ等、6つの広場でできている。
 残念ながら大観覧車にも、ビッグバンコースターにも、カルーセルにも人の気配はなく、エフ・ツーという絶叫マシンで女性の金切り声がうつろだった。

 1月7日から3月まで休みとか。師走のこれから新年にかけて、クリスマスと正月を当て込んでいるのだろうが、さて……。

 今宵の宿、TOWAピュアコテージ
 チェックインして、やっと「コテージ」の意味を理解した。いわゆるホテルではない。たしかに「那須高原の美しい森の中に建ち並ぶコテージ風ホテル」なのだ。
 本館は受付と浴場だけで、周囲に広がる2階建て18棟の白いコテージ群に各部屋があった。全72室だそうだ。
 ぼくたちは2階で、ペチカ付きの大広間に、寝室が二つ。少なくとも4人用だ。今のオフシーズンでも、1泊2食付きで、通常料金だとぼくたちのツアー料金をはるかに超える。
 ともあれ少しくつろいでから、本館へ歩いて大浴場の湯船に浸かり、自家源泉の温泉露天風呂を楽しむ。

 夕食は和食レストラン「樅(もみ)」にて。本館からパークよりに離れた一軒家で、隣が洋食レストランの「ル・ルージェ」。
 会席料理は本格的で、このツアー料金でいいのかなあ、などと余分な心配をした。

 その頃雪が本格的になってきていた。まだ積雪はわずかで、足元に余計な神経を使わなくてもよいが、これからどうなるのだろう。
 1時間ばかりの食事中に、外の雪景色が様相をかなり変えていた。長靴でない二人は不便を感じざるを得ない。ゆっくりゆっくり歩いて、2階への階段は余計な神経を十分に使って上った。

 「ペチカでマシュマロを温めてお召し上がりください」と、暖炉のそばに薪とマシュマロが置いてあったが、二人ともその気にならず、テレビでニュース番組を見て床についた。

那須ハイランドパーク、その他の写真

朗読 (9:19)
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