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一茶記念館「一茶」より |
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小林一茶の500余句(09…35句) |
文化11年(52歳)-文化12年(53歳) |
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門(かど)の木の安房烏(あほうからす)もはつ声ぞ |
七番日記 |
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あつさりと春は来にけり浅黄空(あさぎぞら) |
七番日記 |
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雪とけて村一ぱいの子ども哉 |
七番日記 |
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桜さく大日本ぞ日本ぞ |
七番日記 |
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ぼた餅や地蔵のひざも春の風 |
七番日記 |
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我(わが)里はどうかすんでもいびつ也 |
七番日記 |
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甲斐信濃乙鳥(つばめ)のしらぬ里もなし |
七番日記 |
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湯けぶりや草のはづれの春の雨 |
七番日記 |
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蝸牛(かたつぶり)見よ見よおのが影ぼふし |
七番日記 |
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竹に来よ梅に来よとや親雀 |
七番日記 |
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五十聟(むこ)天窓(あたま)をかくす扇かな |
千代の小松と祝ひはやされて、
行(ゆく)すゑの幸有らん迚(とて)、
隣々へ酒をふるまひて
真蹟 |
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一番に乙鳥(つばめ)のくぐるちのわ哉 |
七番日記 |
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ふんどしに笛つつさして星迎(むかえ) |
七番日記 |
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大それた花火の音も祭哉 |
七番日記 |
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月さへよあの世の親が今ござる |
七番日記 |
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足枕手枕鹿のむつまじや |
七番日記 |
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赤門やおめずおくせず時鳥(ほととぎす) |
七番日記 |
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山桜花の主(あるじ)や石仏 |
原村の桜は小百年カンテイという僧
植へけるとかや。此(この)僧筧(ひゆ)に
胡椒をかけて死(しに)きとなん。その塚
七番日記 |
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大根引(だいこひき)大根(だいこ)で道を教へけり |
七番日記 |
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梟(ふくろう)よ面癖(つらくせ)直せ春の雨 |
鳩いけんしていはく
七番日記 |
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出序(でついで)にひんむしつたるわかな哉 |
七番日記 |
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おらが世やそこらの草も餅になる |
七番日記 |
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庵の麦きせ(る)で打(うつ)て仕廻(しまい)けり |
七番日記 |
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人の世の銭にされけり苔清水 |
七番日記 |
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涼風の曲りくねつて来たりけり |
七番日記 |
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日本は這入口(はいりぐち)からさくらかな |
七番日記 |
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しなの中皆(みな)すは山の夜露哉 |
七番日記 |
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青ばしのちぐはぐなるも祭り哉 |
七番日記 |
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芒箸(すすきばし)見たばかりでも涼しいぞ |
七番日記 |
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稲妻や一もくさんに善光寺 |
七番日記 |
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次の間の灯で飯を喰ふ夜寒哉 |
七番日記 |
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我菊や形(なり)にもふりにもかまはずに |
七番日記 |
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焚(たく)ほどは風がくれたるおち葉哉 |
七番日記 |
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猫の子がちょいと押(おさ)へるおち葉哉 |
七番日記 |
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春風や今つくねたる山の月 |
句稿消息 |
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