|
|
|
一茶記念館「一茶」より |
|
小林一茶の500余句(04…29句) |
文化元年(42歳)-文化3年(44歳) |
|
霞行(ゆく)や二親(ふたおや)持(もち)し小すげ笠 |
中村二竹(にちく)古郷に赴けば、
本郷追分までおくる
文化句帖 |
|
親里(おやざと)へ水は流るゝ春辺(はるべ)哉 |
文化句帖 |
|
刀禰(とね)川は寝ても見ゆるぞ夏木立 |
文化句帖 |
|
冷(ひや)し瓜二日立てども誰も来(こ)ぬ |
文化句帖 |
|
秋立(たつ)や身はならはしのよ所(そ)(の)窓 |
文化句帖 |
|
秋の風乞食は我を見くらぶる |
文化句帖 |
|
そばの花咲くや仏と二人前 |
文化句帖 |
|
越後節(えちごぶし)蔵に聞(きこ)へて秋の雨 |
文化句帖 |
|
その草はむしり残すぞ蛬(きりぎりす) |
文化句帖 |
|
夕月や流(ながれ)残りのきりぎりす |
文化句帖 |
|
すりこ木(ぎ)もけしきに並ぶ夜寒(よさむ)哉 |
貧交
文化句帖 |
|
木(こ)がらしや地びたに暮るる辻諷(つじうた)ひ |
世路山川(せいろさんせん)ヨリ嶮し
文化句帖 |
|
わが春やタドン一ツに小菜(おな)一把(いちわ) |
文化句帖 |
|
かすむ日や夕山かげの飴(あめ)の笛 |
文化句帖 |
|
春の月さはらば雫(しずく)たりぬべし |
文化句帖 |
|
秋風や家さへ持たぬ大男 |
文化句帖 |
|
里並(なみ)に藪のかぢ屋も祭哉 |
文化句帖 |
|
耕(たがや)さぬ罪もいくばく年の暮 |
文化句帖 |
|
又ことし娑婆(しゃば)塞ぎ(ふさぎ)ぞよ草の家 |
遊民遊民とかしこき人に叱られても今更せんすべなく
文化句帖 |
|
山畠(やまばた)や種蒔(まき)よしと鳥のなく |
文化句帖 |
|
かんこ鳥しなのゝ桜咲きにけり |
文化句帖 |
|
露の玉一ツ一ツに古郷(こきょう)アリ |
文化句帖 |
|
させる夜もなくてふけゆく萩の花 |
真蹟 |
|
どの蟹も平家めく也秋の暮 |
下ノ関
文化句帖 |
|
鶏(にわとり)の小首を曲(まげ)る夜寒哉 |
文化句帖 |
|
梅干と皺(しわ)くらべせんはつ時雨 |
文化句帖 |
|
初霜や茎(くき)の歯ぎれも去年迄 |
文化句帖 |
|
雪車(そり)立(たて)て少(すこし)春めく垣ね哉 |
文化句帖 |
|
又(また)人にかけ抜かれけり秋の暮 |
文化3-8年句日記写 |
|
|
|
閉じる |