八木君、"風の谷のビール"ありがとう。昨日クール宅急便で届いたよ。きれいな箱に6本。ピルスナー、ダークラガー、ライトピルスナーの3種類が2本ずつだね。レッテルの注書きに従ってすぐ冷蔵庫に入れた(2004.03)。
「オーガニックモルト100%使用、ナチュラルウォーター使用。JAS認定機関でもあるアファスは、原料から販売までの全工程において有機的に生産されたビールであることを保証します。
 酵母が生きています。冷蔵庫に保管してください。」

 夜、ピルスナーを1本食卓に出した。渋味がほどよくきいている。さしずめチェコのウルクエルだね。
 喉ごしもよろしい。妻とシェアしたのをいいことに、もう1本、今度はダークラガーを空けた。苦みばしってこくがある。イギリスのギネスと比べてどうなのだろう。明日はライトピルスナーをいただく。
 通のあいだでは評判のようだが、この地ビール、食前酒にいいんじゃない? 湯上りの渇いたのどにゴクリや、こってりしたおかずの友にはもったいないよ。強いてつまみといえば、チーズ、クラッカー、板わさ……かな、この風味にあいそうだね。

 あの時冗談半分でからかったのを、心に留めてくれたのだね。
 そう、先日の小・中学同期会は楽しかった。前夜貴兄は大阪の友人宅で1泊したそうだが、ぼくは当日早朝浦安を発って、新大阪経由で白浜へ直行した。
 白良(しらら)浜の美浜荘がKKR(国家公務員共済組合連合会)の経営だとあとで知った。この団体、実は知らない仲でもないのだ。数年前KKRのシニアパソコン教室に関わったことがあり、伊豆長岡や群馬水上といった温泉地のホテルでシニアのみなさんと出会いふれあい≠楽しんだ。
 関係者から「白浜にもありますよ」といわれて、いずれと、気をよくしたものだ。ついでにわが故郷の三輪崎で墓参りもできるし、と。

 宴会場で大いに盛り上がったあと、貴兄もぼくも最後まで騒いだね。気がついたら午前様になっていた。ぼくは案の定あくる日、一日中二日酔い。みんなどうだったのかなあ。本当に楽しい一夜だったね。

 新宮市三輪崎の光洋中学校に通って半世紀、いや三輪崎小学校なら50年以上は過ぎ去っている。本州最南端の串本・潮岬から東へ汽車でほんの30分ほど、南紀熊野≠フメッカだ。
 いつ思い出しても懐かしいね、あの頃。海の青さ、山の青さ。小学生の頃だったかなあ、一度だけ大雪が降ったのを覚えているよ。歴史的だといっていた。校庭で雪合戦したよね。
 
 ぼくは小・中学同期会は初めてだ。貴兄をはじめ新宮高校の同期会で会ったなじみもいたが、33名の中には記憶につながらない顔も幾人かいた。もっともなことだ。10代前半で別れて、いま全員還暦をこえているのだから。

 貴兄はたしか小学校何年生かのときに転校してき、中学も高校もクラスが違っていたはずだ。ということで、残念ながらぼくは少年時代の貴兄を覚えていない。貴兄もそうだろう。
 打ち明けるまでもないが、中学・高校時代のぼくのガリ勉は度外れて、友だちづきあいはほとんどなかった。これに尽きる。許してくれたまえ。いまとなっては、そんなことも懐かしい思い出だが。

 明日も"風の谷のビール"はぼくを少年時代へタイムスリップさせるだろう。ほろ苦い味わいは郷愁を誘う。先生はうろ覚えだが、小学低学年では女性の永田先生、4年からはがらがら大声の敷谷先生。中学では体育の浜口先生、ひょうひょうとしていたなあ。英語の橋爪先生は変わり者だった。英語よりテニスでお世話になったのを覚えている。音楽の女先生、名は忘れたが、よく叱られた。
 ぼくはおおむね学校と勉強のことしか思い出せないが、君は? 悪ガキにいじめられた(いじめた?)ことや初恋の話、いつかまた話しあいたいね。
 長くなってゴメン!
 

小話集第26話「風の谷のビール」 おわり
朗読(06:59) on
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