2003年2月、40人の同期が集まった。和歌山県立新宮高校第11期、関東地区在住者(みくまの会)、年1回の集いである。JR東京駅八重洲北口、大丸12階ルビーホールにて。
 関西から4人、新宮からも2人がはせ参じ、来賓の恩師Fujii先生とHatanaka先生をまじえて。
 4時半から8時半まで延々4時間、大いに騒いだ。
 
 はじまって30分もすると、「時間は無限」の錯覚に陥る。
 だれかれなしに、話題が40数年の年輪をまたがって盛り上がる。にぎやかな輪があちらにもこちらにも……。集団は細胞分裂を繰り返しながら、あっちに集まりこっちに集まり、さらににぎやかになる。
 
 フランス料理フルコースが終わって、有志の近況報告やらスピーチもひと段落すると、ボリュームたっぷりでカラオケ。自薦組が予約に引きもきらない。
 騒がしいBGMもものかは、すでに高校生に戻った友がきの輪の談笑は、さらに声量をあげて頂点の盛況となる。 


 幹事はつらい役目だ。
「そろそろ時間ですので。“学生時代”、そして新宮高校校歌でお開きにいたします」
 多分自らをも恨みながら、閉会への段取りを宣告する。

 …………
 帰りの電車で大いに悔(くや)んだ。恥ずかしい気持ちになった。
 小学校からの友M君が、幼馴染でもあるTちゃんが、わざわざ新宮から駆けつけてくれたのに。大阪から親しい友たちも……。
 悪い癖だ。次へ、なぜ一緒しなかったのか。地団太踏んでも遅い。罪は苛(さいな)む。いつものことながら、今日も自分で後味を悪くしてしまった。

 ひとつだけいい余韻。
 新潟苗場カントリーロッヂのI君から前夜に電話があって、こう言った。
「ぼくの分も楽しんでくれ!」
 もちろんそうした。カラオケ「花」に合わせて「Ishibashiく〜〜ん!」と2回絶叫。彼の耳を劈(つんざ)いたろう。

小話集第17話「みくまの会2003」 おわり
2003.02.22

朗読(03:43) on

<第16話 小話集表紙へ 第18話>
メール